こんばんは、「実況中継ライヴ・オン」文字正人です。
ついに出た(^^;櫻井哲夫氏の12年ぶりのソロアルバム、これをひっさげて、旧友や
ここ数年親交のあるミュージシャンと組んでの、JIMSAKUよりも大規模な（爆）コン
サートツアーが実現しました。 これはやっぱり行っておかねば、ということで、
徹夜残業明け（爆）ながらも、週末の六本木まで行って参りました。
では、お馴染み東京・六本木からライヴ・オン！
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開場時は整理番号に結構欠番があった(^^;んですが、やや遅れて詰めかけたお客
さんで、開演時には目測推定（爆）200人オーバーの満員状態になりました。年齢
層は…見た感じ結構高め、ひょっとしたら昨今のCASIOPEAよりも上^^;;かな。
小野塚氏のセッティングは、鍵盤がYAMAHA SY99とKURZWEIL PC88、ラックは音源
がYAMAHA TG500（SY85×２台相当）だけだったかな？ ただ、この日はステージ
左端にグランドピアノもしつらえてあります。開場してからも相当遅くまで調律・
調整をしてたみたいです。並びは、左から小野塚・櫻井・神保・和田の各氏です。
19:35、まずは小野塚・神保・和田の３氏がステージに現れます。
＜櫻井哲夫ソロプロジェクト＞ 1999.02.06 ＠東京・六本木PIT INN
櫻井哲夫(B) 和田アキラ(Gt) 神保彰(Dr) 小野塚晃(Key) MICKY.T(Guest:Vo)
小野塚氏のアコピソロからスタートし、神保氏が徐々に絡んできて、テンション
を上げてきます。かなり上がったところで、シンセブラスと聴き違うほどの太い
音の和田ギターがうなりだし…ようやく櫻井氏の登場です。
☆１．ＦＬＡＳＨ ＢＡＣＫ （JIMSAKU”MEGA db”FHCF-2405 / BMG-FUN HOUSE）
…だと思うんだけど、確実にわかるような記述が手帳になくて(^^;。
非常に骨太な音色の新TRB-Sを駆って、櫻井氏の超高速パッセージと神保氏の人力
ドラムンベース（爆）が怒涛のように迫ってきます。シンセ・ギターの存在が、
始まった瞬間は薄くなってしまいました(^^;。そのままブツッと途切れると…
☆２．ＡＺＴＥＣ （JIMSAKU”MEGA db”）
６連の細かいハットワークもものすごい、ハードなベース・ドラムを中心にした
ナンバーが続きます。断末魔的にギターが叫び、エレピがストーリーを膨らませ
るような感じでしょうか。エレピソロ・ギターソロ・そしてユニゾンの後は、
ベースとドラムの音だけが残ります。タイトでかっちり、細かいフレーズがピッ
タリあってる、この二人ならではの快感(^^;でしょう。
☆３．ＣＯＳＭＩＣ ＯＲＢ （JIMSAKU”MEGA db”）
もう１曲”MEGA db”から、今度はちょっとリッチなエレピのシーケンスパターン
…手弾きですが、これで始まるナンバー。神保氏・櫻井氏の順に高速で突っ走り
出し、メロディアスに入ってきた和田氏のギターも、もちろん早弾きモード(^^)
だし、小野塚氏のエレピソロも”早ワザ”の応酬(^^)という、全員で突っ走って
いったという演奏に。ただただ”スゴイッ！”の一言でありました(^^;。
櫻井＞皆さん今晩は、ベースの櫻井哲夫です。ようこそお越しくださいました(^^)。
お久しぶりのピットイン、イェーーツ！！ （やや白爆） 久しぶりだね、
ピットイン(^^)！ …なんか、外タレさんが「久しぶり、トーキョー！」と
言ってるみたいですが(^^;。
セカンドソロアルバム、12年ぶり（笑）の新作”21世紀の扉”発売記念コン
サートにお越しくださって、ありがとうございました！（拍手）
今日は、もちろん新作から、と、JIMSAKUの時代に残した曲を中心に、お送り
したいと思います！（拍手）
☆４．ＹＯＵ ＣＡＮ ＤＯ ＩＴ！
（櫻井哲夫”21世紀の扉”CRCI-20384 / NIPPON CROWN）
（大正製薬”リポビタンＤ”'96.10〜'97.9 ＣＦテーマ）
ベースの高速ギミックから、ここ２年ほどソロ回しセッション曲として演奏され、
ようやくアルバムに収められたこの曲が、早々登場です。これまではキーボード
色が薄目でしたが、この日は、リッチなアナログ鋸波系シンセブラスもテーマで
主張がすごいです(^^)。２回目のテーマの後、じっと立ったまま(^^;めくるめく
早弾きのギターソロが炸裂し、神保氏のシンバル・小野塚氏のバッキングも煽ら
れるかのようにガンガンとノッてきます。小野塚氏が、アコピソロをしっとりと
展開して、ちょっとクールダウン…でも、やっぱり後半は首を振りながら(^^;、
ガンガンと叩きまくってました。合いの手で入るギターがシンセブラスみたいに
聴こえたのは、私だけかな(^^;。そして、唄うフレーズ＆キレのいい歪んだチョッ
パーが炸裂する櫻井ソロ、ニコニコしながら色々繰り出す神保ドラムソロと続き、
序盤ながらも10分になる熱い演奏になりました(^^)。
櫻井＞（大拍手の中）すっごいバンドですねぇ、この人達(^^;。「リポビタンＤ」
のＣＭ用に作った、元々は30秒の曲なんですが、長くなってしまった(^^;、
「リポビタンＤ'99」（笑）をお送りしました。
…すごいと思いません？今日のメンバー。みんな”あきら君”って言うんで
すけど（笑）。別に選んだ訳ではなくて、たまたまこうなったんですが…。
櫻井哲夫と”アキラズ”です(^^;（笑）。（で、簡単にメンバーを紹介して）
そうすると、ベースは岡沢章かな(^^;？
…ついに沈黙を壊す人が現れました(^^;。宣伝して欲しいってこと？
神保君は、…すごいじゃないですか(^^;（笑）。インストラクタービデオや、
ソロアルバムは…死ぬほど出してますが、ビデオの４作目が完成しました！
４月８日発売…違う(^^;？ あ、ごめん(^^;。もとい！（笑）
神保＞（オフマイクで）ボクが喋りましょうか(^^;？ 皆さんこんばんは、ドラム
の神保彰です（拍手）。櫻井さん、12年ぶりのソロアルバム完成おめでとう
ございます。皆さん、もうお聴きになってますか？（拍手）
で、発売が間近だった教則ビデオ”EVOLUTION”の話。
櫻井＞タイトルのEVOLUTIONって、どういう意味？
神保＞”進化”です。この間のが”INDEPENDENCE”で”独立”という、前のよりも
活発になったみたいです(^^;。12年ぶりのソロアルバム、ホントにおめでと
うございます（笑）。この周期ですと、次のアルバムは何年に出るんでしょ
ねぇ（笑）。12年後だから…
櫻井＞わかったわかった^^;;（笑）。神保君は、口は悪いですが(^^;ドラムは凄い
です(^^)。今度のビデオは、口の悪いMCを全部カットしてるんだそうで、
ほとんどライヴビデオですね。アルバムの録音で、デニス・チェンバースに
会った時に、「Akira Jimboは元気か？会ったらよろしく言っといてくれよ」
って言われて、で、よろしくと言ったんですけど（笑）、その後また会って、
できあがったアルバムの音を渡したら、「うん、いい感じだ(^^)。ところで、
Akira JimboにHelloって言ったか？」（爆笑） 結構気にしてるみたい^^;;。
…イェイッ！（爆）ドラムス・神保彰！（拍手）
…皆さん、楽しんでますか？（拍手）お客さんの声をいっぱい聞きたいんで、
WOW(^^)！とかお願いしますよ(^^)。「もっとやれーっ！」とか言うと、
（両手をくねらせて）こんなんなって叩きますから(^^;（笑）。
そうそう、小野塚さんって、うなりながら弾いてるのって知ってます(^^;？
結構迫力があって、ドスの効いた声なんです。
…そんな感じで、次のコーナーはボーカル曲コーナーです(^^)。ゲストボー
カルをお呼びしています。MICKY-T！（拍手）
☆５．ＮＥＶＥＲＥＮＤＩＮＧ ＷＯＲＬＤ （櫻井哲夫”21世紀の扉”）
アルバム通りにパーンと弾けたイントロが始まり、それにのってラフなスタイル
のMICKY嬢が登場します。アルバムは、ドラム・シンセが打ち込みで、TOMOKO嬢が
２声入れてポップな感じになってますが、MICKYバージョンはかなりパワフルな声
が届き、カッコイイです。小野塚氏はエレピとパッド系を中心に、可能なところ
はシンセブラスに切り替えてのプレイで、打ち込み無しの迫力ある演奏です(^^)。
MICKY嬢は踊りながら、客席からは手拍子も起こり、まずはうまくドライヴし始め
たかな…という感じです。リフレインのまま終わると、間髪入れずに…
☆６．ＤＩＳＰＥＮＳＡＴＩＯＮ
（JIMSAKU”DISPENSATION”BVCR-776 / BMG JAPAN）
個人的には、ボーカルのパワーでオリジナルよりもカッコ良かった(^^)。バンド
の音全体も、なんかすごく迫るものがありました(^^)。これも、打ち込み無しで
いけたせいか、神保氏のスネアがかなり力強く響きました。ボコーダーこそない
ですが、Ａメロを唄うギターの音はすごくまろやか…と思ってると、シンセソロ
の代わりに、何かから解き放たれた（爆）かのような、猛烈な和田ギターソロも
フィーチャーされ、櫻井氏のベースの音も激しさを増してきます。JIMSAKU＋角松
ツアー以降で聴いた中では、個人的にこの日がこの曲のベストテイクでした(^^)。
「幻のバンド・JIMSAKU時代の曲」と紹介されたところで、MICKY嬢とのMCに。
櫻井 ＞10年くらいのつきあいになるんだっけ？
MICKY ＞小学生の時からですね^^;;（笑）。
櫻井 ＞確か、バンドやろうかって話が…小学生の時に（笑）ありましたよね。
それは、結局陽の目を見なかったんですが、今回ようやく同じステージに
立ててうれしいです。
MICKY ＞こちらこそ、私もです(^^)。みんな大先輩なんで、こんなところで喋るの
って、相当緊張しちゃうんです^^;;。
櫻井 ＞でも、ツアーがもう５日目だから、ちょっとは慣れたでしょ？
MICKY ＞ううん、いつも１日目と同じテンションでないと。
櫻井 ＞それは大事ですね。この後15本あるんですが、最後までそれで行きましょ
う(^^)。では、JIMSAKU時代に参加してもらった曲を…拍手下さい(^^;。
☆７．ＫＡＯＳ （JIMSAKU”MEGA db”）
レゾナンスの効いたシンセでシーケンスを刻み、ギターが一発うなってスタート
する、人力ドラムンベースが突っ走るナンバー。最初はささやくようなボーカル、
Ｂメロになるとドラムと一緒に力強くなって行きます。メロディアスな和田ギター
ソロに続いて、クラヴィネット＋ドラム＋ベースソロを展開する上に、MICKY嬢の
モノローグがのっかる展開で、世紀末な雰囲気でいっぱい(^^;になります。神保
氏が爆裂した音量にひけをとらない、高いところでよく伸びる声、見事でした。
続いて、小野塚氏のアコピソロが流麗にスタートします。優しさが伝わってくる
メロディーラインから、ちょっと懐かしいメロディーが出てきました…。
☆８．ＤＡＹＢＲＥＡＫ （JIMSAKU”DISPENSATION”）
オリジナルは櫻井氏のフレットレスでしたが、この日は、しっとりと、そして熱
のこもったピアノで１コーラスを唄い上げ、拍手が起こります。MICKY嬢が右手を
大きく上げて賞賛し、そのままメロディーを引き継ぐ格好です。この曲でも高い
声の伸びがきれいで、ちょっと印象が変わった感じです。この日はフレッテッド
での櫻井氏が、ピアノの上で指弾きで転調後のメロディーを唄うと、MICKY嬢が
スキャットでほど良く絡みながらのベースソロになります。流麗で熱いソロに、
いつしか５人共盛り上がった音になってきます。これも、出色の演奏だったかな。
「ピアノ、小野塚晃！」と紹介を受け、おじぎしようとして少しフラついた^^;;
小野塚氏でした。そのまま小野塚氏のMCに。この日の衣装の色・模様が、「壁の
よう（爆）」と言われた小野塚氏(^^;。
櫻井 ＞DIMENSIONの近況を、ぜひ(^^)。
小野塚＞ゲロヒマです(^^;（笑）。お小遣い稼ぎに走る者もいれば、飲んだくれる
者もいれば、色々です(^^;（笑）。櫻井さん、12年ぶりの！（爆笑）ソロ
アルバム完成、おめでとうございます(^^)（拍手）。
思い起こせば、CASIOPEAのファーストＬＰレコードを45回転で聴いて以来、
（笑）その人と同じステージに立てるのが、ホントにうれしいです(^^)！
櫻井 ＞そのままずっと聴いてたの(^^;？
小野塚＞気がつかないままＢ面にしました(^^;。「すごいなこのバンド！」（笑）
櫻井 ＞でも、それだとあっという間に終わっちゃったでしょ？
小野塚＞小学校６年だったんで、よくわからなくて(^^;。音が軽いとか、そういう
のも全然…そういうことじゃなくて、櫻井さんにマイクをお返しします。
櫻井 ＞彼のピアノ、大好きなんですよ。あと、最近わかったんですけど、ドスの
きいた声でうなってて…ね、MICKYちゃん(^^:？
MICKY ＞12年ぶり、おめでとうございます（笑）。
櫻井 ＞このペースで行くと、次はいつ作るのかと言われそうですが、これからは
ドンドン出しますよっ(^^)！（拍手） レギュラーバンドもなくなったこ
とだしっ(^^;！（笑・中略） 和田さん！PRISMは最近どう(^^)？
和田 ＞喋るんですか(^^;？いや、しぶとくやってます（笑）。今度３月に4days
やります、色々とごった煮のを(^^)。
櫻井 ＞和田さんとは…25年くらいになりますよね(^^)。なのに、和田さんのセッ
ションって一回も呼んでもらってないよね(^^;（笑）。
和田 ＞…(^^ゞ、今回は呼ぼうと思ったんですが、櫻井さんのソロライヴと日程が
近いと、影が薄くなるかもと…この次のは約束しますから(^^;！（拍手）
そして、３月のマンデーナイトセッションの告知までしたところで…
櫻井 ＞今回は、あんまり喋んないでずーっと聴かせるコンサートにしようと思っ
たんですが…(^^;。
☆９．Ｉ ＣＡＮ’Ｔ ＬＩＶＥ ＷＩＴＨＯＵＴ ＹＯＵ
（JIMSAKU”DISPENSATION”）
こちらは、キーがＧからＦに落としてありました。DIMENSIONでも使われるシンセ
ブラスがアクセントで入り、シャープで太いリズムにのって、ボーカルが華やか
に展開します。ギターで入れるオカズも段々変化し、グルーヴ感が更に高まって
きました。終盤のサビで、飛び跳ねるくらい盛り上がってたMICKY嬢は、サビの
フレーズのまま、大きな拍手の中をステージを後にしました。エレピもガンガン
攻めるソロが続き、キメフレーズでピシッとエンディングになりました(^^)。
人力ドラムンベース、ボーカル曲コーナーと続いて…
☆１０．ＤＲＵＭＳ ＳＯＬＯ
そのままのビートを引き継いでスタート。上半身をくねらせて色々と繰り出して
いくうちに、ドコドドコド…と、足が６連ビートを刻んで、早くも爆裂モードに
突入します(^^)。絶妙なタイミングでシンバルが入るフレージングの後は、ジャ
ングル系の細かくめちゃめちゃ速いビートを、たった一人で刻みます。それも、
ゆっくりと２−３クラーベを刻みながら(^^)。段々とシンバルの音数が増えて、
それでもパワーが全く落ちずに盛り上がったまま、３分強の濃縮パフォーマンス
は幕となりました。
間髪入れずに、スネアが勢い良く高らかに鳴り響くと…
☆１１．ＣＨＡＳＥ ＴＨＥ ＣＲＩＭＩＮＡＬ（SUPER JINGLE I）
☆１２．ＰＲＩＺＥＷＩＮＮＩＮＧ（SUPER JINGLE II）
（JIMSAKU”DISPENSATION”）
銃声の如く(^^;鋭利なドラムとテクニカルなベースの追っかけ合い…のような曲
から始まって（どちらが犯人か…は、あえて考えないことにしましょう（爆））、
メロディアスで少しおどけた雰囲気のベースから細かいライトハンドまで、色々
な技を繰り出す曲と、メドレーなのでほとんど休みなく続く、６分間の”勝負”
な時間でした。(^^)。
☆１３．ＣＡＴＡＳＴＲＯＰＨＥ ＯＦ ＴＨＥ ＲＨＹＴＨＭ
（JIMSAKU”100%”POCH-1241 / POLYDOR K.K.・生産中止）
そして、キメキメテーマに続いて、櫻井哲夫・オンステージの時間になりました。
表情豊かに弾きまくる櫻井氏。客席で起こる手拍子も、この日は結構途切れず(^^;
続いています。チョッパーの派手な音だけでなく、同時にズビズビと響く低音が、
これまで以上に両方の相乗効果で届いてくる感じです。中盤では、ほとんどギター
のような(^^;ハードなディストーション全開で（賛否両論あると思いますが…）、
でもナルチョほど下品ではないかな…などと思ってると、そのままライトハンド
やらぶちかますと、ほとんど何を弾いてるかわからない(^^;、音の洪水状態に。
ドラムも倍テンポにしてくるので、さながらロックのような雰囲気になってきま
した。ステージ上をところ狭しと動き回り…ナルチョの如くベースを叩くか^^;;。
７分強のソロを含んだ９分にもなるパフォーマンス、圧倒されました(^^;。
そのまま、ベースの高速ギミックから…
☆１４．ＳＨＡＫＥ ＹＯＵＲ ＨＩＰ （櫻井哲夫”21世紀の扉”）
アルバムのトップを爆発するように飾るデュオ曲…アルバムのドラムは打ちこみ
＋αだったっけ(^^;が、１時間半も過ぎたこんな時間（爆）に登場です。和田氏・
小野塚氏も絡んできますが、どこをどう聴いても、櫻井氏が暴走する演奏（爆）
でした(^^)。そのままシンセパッドからつないで…
☆１５．ＶＩＴＡＬ ＰＥＯＰＬＥ （櫻井哲夫”21世紀の扉”）
和田氏の太いギターがイントロのブラスフレーズをとって始まります。前のソロ
作にも近い感じの曲がありましたが、８ビートでドライヴ感たっぷりのナンバー。
ベースラインは、さっきより一段低いところで、ズビズビいうような感じで響き
ます。アルバムの方はギターレスでしたが、今回は和田氏が弾くわけですから、
超絶ソロにならないわけがない(^^)。鬼気迫る！ようなバカテクソロが続きます。
神保氏は、上半身の動きに無駄がないのに、多彩でシャープなオカズを決めてき
ます。ソロが終わろうかというところで、「これでいいか(^^)？」って感じで、
ニコニコしている和田氏でありました。ギターがハードなリフを刻むと、今度は、
神保氏が爆裂する番です(^^)。口を大きく開けながら、シンバルの破裂音が至る
ところから飛んできそうな感じ…だったかな(^^;。しっとりベースの後は、サビ
をリフレインする上で、再び和田ギターがドライヴし、神保氏もすぐさまギアを
トップに入れてソロ状態になります。櫻井氏が前に出てきて、「そろそろ〜」と
いう感じになり、大きなオケヒットで７分近い演奏はようやく締めになりました。
櫻井＞楽しんでいただけましたでしょうか？（拍手） 今回、東京ではここだけで
すが、気に入っていただけた方は、名古屋・広島・鹿児島…と、おっかけて
きて下さい（笑）。今日はホントにありがとうございました！
ニューアルバムのテーマ曲といいましょうか、最近、世の中ひどいじゃない
ですか。（静かなので）…そうでもないですか(^^;？ 普通の生活が壊れて
いった、見直しの時代だと思うんです。新しい時代が生まれる前、21世紀に
向かってがんばろう！という曲です。「NOA'S ARK」
☆１６．ＮＯＡ’Ｓ ＡＲＫ （櫻井哲夫”21世紀の扉”）
グリスたっぷりのオルガンが響き、全員がパワー全開でスタートします。テクニ
カルで巧みなラインの櫻井ベースと、そこをかわすかのような巧みなギター、
それがオケヒット一発でバシッ！とそろう痛快さ(^^)。５拍子になると、ギター
が何か訴えるようにメロを叫び、段々様式が崩れてきて、全員で爆音(^^;になり
ますと…パッとステージが明るくなり、歪んだオルガンが、ひとしずくの光のよ
うに響いて…また音の洪水に。今度は、太いシンセパッドが、早いパッセージを
流麗に、そして荘厳な音世界を創ります。”突っ走れーっ、逃げるんだーっ”
みたいな(^^;ドラムとベースの勢いでイントロへ戻ると、今度は小野塚氏のオル
ガンも爆裂していきます(^^)。ハードなハードなプログレ様式で10分に及ぶ大曲
の最後は、全員でうなって(^^;幕となりました。
次の世代に残す各種の生き物ひとつがいづつだけが、大きな方舟に乗り込むこと
を許され、他は全て激しい雨と洪水で滅ぼされ、新しい時代が生まれる…という
のが、旧約聖書の「ノアの方舟」のあらすじですが、演奏から浮かんでくる映像
は、ほとんどが雨・嵐で、なかなか光が見えてこなかった(^^;気もします。
アンコールに応えて再び４人の男達が戻って…MICKY嬢も登場し、この曲です。
☆１７．ＫＩＭＯＮＯ
（櫻井哲夫”DEWDROPS”VICL-18178 / VICTOR ENTERTAINMENT）
櫻井氏とMICKY嬢の二人がボーカルをとり、タイトなリズムにのって、ステレオ
タイプ的な東洋的…いや、無国籍風かな(^^;音世界が展開されます。櫻井氏の声、
ベースを弾きながらだと、ちとキビシそう(^^;ですが、MICKY嬢の高い声は、気持
ちよく通ってきます。後半では櫻井氏のファルセットもうまくハマりだします。
ボーカルが空いてるところに、神保氏がすかさずドラムの音を埋めてきます(^^;。
終盤は和田氏のギターも盛り上がってきて…突然(^^;エンディングになりました。
MICKY嬢を送り出すと、アコピソロをBGMにして…
櫻井＞今宵は、六本木の夜、いかがだったでしょうか。もうすぐ春、春が過ぎると
夏(^^;、夏が過ぎると秋(^^;（笑）。もうすぐ21世紀です。これからはどん
どん活動をやって行こうと思ってるんですけど…（BGM的に入るアコピが）
いいですね(^^;（笑）。なんだか、こういうのはＦＭで公録していただきた
いですね(^^;。なかなか商業ベースに乗りにくい音楽ですから(^^;。コマー
シャル音楽もいいけど、もうヤングじゃないんで（笑）、心が動いたことを
そのまま音楽にして行こうと思っています（拍手）。
…暖かい拍手ですね(^^)。FMにのせたかった（笑）。
☆１８．Ａ ＥＳＴＲＥＬＬＡ ＮＡＭＯＲＡＤＡ （櫻井哲夫”21世紀の扉”）
フレッテッドベースのまま、しっとりと始まります。早弾きだけでなく、さりげ
ない存在感を醸し出す和田氏。小野塚氏のピアノも、ベースのメロディーに彩り
を添えるような感じでしょうか。gentleなアコピソロの後の大きな音量とのダイ
ナミクス、先日の神保・櫻井・香津美トリオの時にも感じた、ライヴ演奏ならで
はの心地いい陶酔感の理由は、この辺にあるのでしょうか…。音量は大きくなく
ても、和田氏の早弾きソロになり、神保氏のドラムや小野塚氏のピアノも、さり
げなく絡んできて盛り上げます。静かに音量が下がっていって、しっとりとエン
ディングを迎えました。
21:40、客電がともってBGMも流れてきますが、アンコールを求める拍手はやみま
せん。櫻井氏だけが出てきて「長い目で見て下さいね(^^;」とご挨拶をして、
ようやくお開きとなったのでした。
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＜SET LIST＞ 1999.02.06 ＠東京・六本木PIT INN
1.FLASH BACK 2.AZTEC 3.COSMIC ORB 4.YOU CAN DO IT!
5.NEVERENDING WORLD 6.DISPENSATION 7.KAOS 8.DAYBREAK
9.I CAN'T LIVE WITHOUT YOU 10.Drums SOLO
11.CHASE THE CRIMINAL〜12.PRIZEWINNING
13.CATASTROPHE OF THE RHYTHM 14.SHAKE YOUR HIP 15.VITAL PEOPLE
16.NOA'S ARK [ENCORE]17.KIMONO 18.A ESTRELLA NAMORADA
今回のソロアルバムは、結果的には、12年前同様にインスト曲・ボーカル曲両方
をおさめたバラエティにとんだものになっていますが、バカテクナンバーやベース
が暴れるナンバーもあったり、また、この日はやらなかった本人が歌うナンバーも、
セルフコーラスで爽やかに録音してあったのが印象的でした。（個人的には、サビ
の歌詞にグサッとくることも昨今ありますが^^;;） 前作では気に入った曲が余り
なかった(^^;私も、この日に演奏された「NEVERENDING WORLD」は、ストレートな
感じで結構気に入ってるナンバーです。
”櫻吹雪”シリーズに比べると、MCは短めかも知れませんが、ソロアルバムや、
JIMSAKU時代後期の櫻井ナンバーを組み合わせて、”音楽家・櫻井哲夫の世界”の
全体像を聴かせる、２時間10分のコンサートでした。なんか、MCではやたらと拍手
を煽ってたりしてたのが気になりましたが(^^;。JIMSAKU時代のコンビでの楽曲も、
この日は櫻井氏が引っ張っていってたような感じ…もありました。これからは、
櫻井哲夫としての作品をもっと出して行きたい、という決意表明もMCの中で聞かれ
ましたんで、期待していきましょう。
文字正人(QFG03621@nifty.com) with DynaBook from YOKOHAMA
1ST ON LINE: 1999/02/15 (PATIO #129, FJAZZ/FFUSION #052)
LAST EDITED: 2000/12/30
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