こんばんは、「実況中継ライヴ・オン」文字正人です。

　私としては５月末以来の、JIMSAKUたった二人会（…なんか落語会みたいやな(^^;
（笑））の模様をお伝えします。当時の行数の都合で前フリは短縮^^;;。
　…と行く前に、少しだけ背景を書いておくと、このライヴの直前に、神保・櫻井
両氏がそれぞれ４曲づつプロデュースという形で、櫻井氏は打ちこみを併用、神保
氏はドラムトリガーを駆使して、当時注目されていたスタイル、ドラムンベースを
人力リズム楽器でやってしまう(^^;、「人力ドラムンベース」をコンセプトにした
アルバムを発表しました。そして、JIMSAKU自体も…
　では、お馴染み東京・六本木からライヴ・オン！
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　ちょっと寒くなった師走の六本木。テーブルが出てちょっとゆったりした雰囲気
　のピットインに、19:36、あの二人が現れます。

　＜ＪＩＭＳＡＫＵ　１００％＞　1997.12.22　＠東京・六本木PIT INN
　神保彰(Dr,Trigger,A-Gt)　櫻井哲夫(B)

　神保氏がインサイドフォンを耳に着け、エレピのバッキングが聴こえてきます。

☆１．ＣＯＳＭＩＣ　ＯＲＢ　（”MEGA db”FHCF-2405 / BMG-FUN HOUSE）

　発売になったばかりの新譜の１曲目からスタートします。速いビートを刻む神保
　ドラム。イントロの間は平手でグリスを入れていた櫻井氏も、よし！とばかりに、
　新櫻井モデルでテクニカルなフレーズで参戦します。CD同様コードをとるシンセ
　類は打ち込まれてるのですが、二人が盛り上がってくると、殆どドラムとベース
　しか聴こえません(^^;。弾きまくるのに歌心も感じられるような櫻井ベースと、
　猛烈なスピード・音量で迫る神保氏のコンビネーションの、新しい見せ方です。

☆２．ＢＬＡＳＴＥＲ　（”MEGA db”）

　櫻井氏の曲に続いては、神保氏の新作トリガーナンバーです。疾走する生ドラム
　にのって、分かり易いタイミング^^;;で、トリガーによるシンセブラス系パッド
　が入ります。トリガーものなんですが、生ドラムが自由に叩ける部分が多くなっ
　ているのは、面白い傾向ではないでしょうか。中盤では、これまた凄いスピード
　での、バカテクベースソロ（爆）、その後は”少し”メロディック…他に比べれ
　ばですが（爆）、になって、CDより少し長めのパフォーマンスでした。

櫻井＞こんばんは。JIMSAKUの櫻井哲夫です。
　　　今年も終わりになってきましたが、超！マニアックな2daysの初日に、ようこ
　　　そお越しくださいました。”100%”という形でのライヴを、もう２年近くやっ
　　　てますが、もう佳境に入ってきたような世界を作ってます(^^;。
　　　今夜は、新作「MEGA db」からの曲を中心にお送りします。最後までごゆっく
　　　りお楽しみくださいm(__)m。
神保＞みなさんこんばんは、ドラムの神保彰です。
　　　ジンサクの新作…古いギャグですが^^;;、お買い上げいただけたでしょうか？
　　　（拍手）…約半数かな(^^;。真っ赤なジャケットで、クリスマスプレゼント
　　　にも最適なCDですので（笑）。
　曲名の解説もしますが、場内は静かなまま(^^;。思わず「今日は、どんどん曲へ
　いきましょう(^^;」と、神保氏(^^;。

☆３．ＳＴＲＵＴＴＩＮ　（”MEGA db”）

　もろにジャングル系のビート…も、１泊毎にトリガーで出てるんでしょうか？
　この曲では、ドラムの手数は他ほどではなく、トリガーで出てくるサンプリング
　の「Uhh!」みたいな音が、怪しげな雰囲気を作ります。櫻井ベースも、多彩に入
　れるオブリガードや、曲の後半でとったメロディーなんかが良かったです。

☆４．ＧＵＲＵＧＵＲＵ　ＬＡＢＹＲＩＮＴＨ
　（”NAVEL”POCH-1386 / POLYDOR K.K.）

　しばらくぶりに登場した神保・櫻井純生デュオ曲、まずは軽快なやつ（爆）から
　です。前の曲からの流れで行くと、音的に少し身軽になった(^^;感じもあります。
　キメキメに出来ている曲ですが、所々のドラムのフレーズに”うわ〜っ！”と言
　わせるような崩しというか、そんなのがあって、何度か聴いているのに、新鮮な
　部分もあったような気がしました。続けて…

☆５．ＢＩＧ　ＭＡＮ　（”NAVEL”）

　純生デュオが続きます。細かいフレージングで作る大きなグルーヴ(^^;。中盤の
　もの凄い音圧＆テンポ感で、思わず神保氏に目がいってしまう私(^^;。負けじと
　嵐のようになる櫻井氏のソロが、曲の後半に３分以上に渡りフィーチャーされま
　した。細かいのも色々と入りますが、ギターでブルースを唄うようなフレーズが
　感じられたような気もしました。後半はチョッパーで３連系やりまくりで締めら
　れました。

　曲紹介しながら、息が切れていた(^^;櫻井氏でした。11月のバースデーライヴの
　感想から入ります。神保氏の印象に残ったのは…

神保＞えー、いい意味ではないんですが(^^;初日（DIMENSION VS JIMSAKU）ですね。
　　　色々と間違えまして(^^ゞ
櫻井＞言わなきゃわかんないじゃん^^;;。
神保＞いや、あそこで間違えたとか色々わかってたと思います(^^;。この場を借り
　　　まして、ホントにスイマセン(^^;。
　　　あの時ご覧になった方、いらっしゃいますか？（拍手結構あり）　じゃぁ、
　　　神保は間違えたのわかってるぞ(^^;ってお客さんは？（ほとんど静かで(^^;）
　　　今日のお客さんは、結構暖かいですねぇ(^^;（笑）。
櫻井＞あれは結構面白かったよね。DIMENSIONって、ギター・サックス・キーボード
　　　の３人でしょ。我々はベースとドラムの２人でしょ。２つ合体すると、丁度
　　　一人前みたいな(^^;。やってみて思ったのは、DIMENSIONって、昔のデビュー
　　　当時のCASIOPEAみたいな、スキあらば埋めてキメにする（爆）ような感じが
　　　ほうふつとしましたね(^^)。
神保＞若手ですからねぇ。でも、最近僕も若手の仲間入りをしました（笑）。須藤
　　　満君のソロアルバムの帯に「須藤満率いる若手メンバーによる白熱のライヴ」
　　　って書いてあったのに気分を良くしました(^^)。ここ（ドラムセットの横の
　　　空間）に、世代のギャップがあります（笑）。
櫻井＞そんなに、僕と線を引きたいの(^^;？（笑）　（中略）僕らもデビューした
　　　ときは若手と言われましたけど、20年もたって”若手”は、変ですよね(^^;。
神保＞変じゃないですよ(^^)。
櫻井＞でも、若手から声をかけてもらうのは、嬉しいですよね(^^)。神保君の後、
　　　（バースデーライヴツアーは）則竹君ともやらせてもらったんですね。
神保＞則竹君は、もう中堅でしょ(^^;。
櫻井＞そしたらあなたはもう老年でしょう^^;;（笑）。
神保＞…深く追求するのはやめましょう(^^;（笑）。
　新譜の話に戻ります。
神保＞前半が櫻井さんプロデュース、後半が僕のプロデュース、前後半で全然違う
　　　方向になっていると思います。僕は一人で全部出来るんですが、レコーディ
　　　ングでやってもあまり意味がないんですね(^^;。でも、その代わりCDと同じ
　　　音がすぐにライヴでも出来るという…それがどうした(^^;（笑）。
櫻井＞今日来てくれているお客さんで、今までに神保君のトリガーを見たことある
　　　人は？　…結構いますねぇ(^^)。その、神保君の”一人芝居”と”ドラムン
　　　ベース”って、結構共通項があるなと思って、こういうのやってみたい、と
　　　神保君にぶつけてみたところ、神保君は喜んでくれましたが、櫻井の曲は、
　　　どうしようかと(^^;（笑）。

☆６．ＴＲＩＧＧＥＲ　ＪＡＭ
　（神保彰教則ビデオ”independence”DCI,YAMAHA MUSIC TRADING）

　この年のライヴでも何度か披露されている、神保氏のトリガーパフォーマンス。
　トリガーで刻む16ビートのコードバッキングに、この日は櫻井ベースが、フリー
　なイントロから、そのままメロディーのように入っていきます。ドラム・ベース・
　トリガーシンセの３者（爆）によるキメにのって生ドラム爆裂(^^;が入るという、
　キメキメフュージョンファンが喜ぶような構成（笑）もありました。生ドラムの
　ところでトリガーが一発だけ暴発^^;;したようでしたが、冷静にキメの頭一発目
　を抜いてリカバリーしてしまった(^^)のが、さすが第一人者の神保氏（爆）。
　チョッパー・指弾きを織り混ぜての櫻井ソロが後半に続きます。個人的に、この
　曲はこの日一番カッコ良かったかな(^^)。

☆７．ＦＩＲＥＷＡＴＥＲ　（”JADE”POCH-1143 / POLYDOR K.K.・生産中止）

　ラテン色が全面に出ていた頃に作られた純生ＤＵＯ曲…というのは、マイナーな
　ラテン曲で感じられる哀愁を、ベースのフレーズから感じた際に思い出しました。
　２−３クラーベに乗って、高い音域が多いフレーズを全身で唄うモードに入って
　いた櫻井氏。場面転換のようにベースを勢いよくベーンとはじくと、今度は３分
　ほどのドラムソロになります。このソロも、新作に負けず劣らずフレーズが速く
　て細かいです(^^)。フレーズそのものも飽きさせなかったです。

☆８．ＦＵＮＫＹ　ＰＵＮＣＨ
　（”Wind Loves Us”POCH-1248 / POLYDOR K.K.・生産中止）

　続いては、櫻井ベースがベキベキバキバキと（笑）、ドラムもそうですが、ひた
　すら音数が多い(^^;純生デュオです。神保氏、あの手この手どの手その手…って、
　どっかで書いたなぁ(^^;（笑）。息つくところが殆どなく続く感じは、ここまで
　の演奏では随一だったような気がします。　後半に３分ほどフィーチャーされた
　ベースソロ、曲調を受けてチョッパーベキベキのガッツのある音で展開しました。
　時折、殆どギターのような(^^;フレーズをホントに”巧み”に織り混ぜたパフォー
　マンス、個人的に、ここまでのベースソロでは一番カッコよく感じた場面でした。

☆９．ＰＡＲＡＬＬＥＬ　ＥＧＯＥＳ　（”MEGA db”）

　新譜は櫻井氏とのデュオで入っている、”黒っぽい”トリガーパフォーマンス。
　この日はドラム＋トリガーソロとして登場しました。（アルバムテイクも、実は
　神保氏の出した音がほとんどみたいですが）　途中で気がつきましたが、これも
　ライヴで披露したことがあったと思います(^^;。照明も青くなってダーティーな
　雰囲気です。シンセベース・”Ooh!”というサンプリングボイス・ブリッジ的に
　入るシンセブラスアタック・シーケンスフレーズのようなシンセ音まで、ホント
　にトリガーで鳴らしてしまいます(^^)。
　３分ほどたちまして、いよいよ長編の生ドラムソロ・タイムへ。大きいビートは
　やや遅い目ですが、細かく爆裂(^^;し、あっぱれなスピード感のパフォーマンス
　が展開されます。しばらくティンバレスと戯れたり、高い位置のシンバルを、
　”はいやぁ〜っ！”とどついてみたり（爆）、シンバル・バスドラで刻む力強い
　３−２クラーベもあったりして、いったん静めた後は、速いフレーズでいて大き
　な音圧で迫ってきます。６分を越える生パフォーマンスに大きな拍手(^^)。

☆１０．ＧＥＴ　ＦＲＥＡＫＹ　（”MEGA db”）

　続けて、シンセパッド一発べーーん！の上に、トリガーでのサンプリングボイス
　による”合いの手”…とは言わんか^^;;が怪しく絡んでくる、”MEGA db”の中
　ではミディアムテンポのトリガー＆ベースＤＵＯになります。中盤では生ドラム・
　櫻井ベースの熱いソロ合戦もフィーチャー(^^)。長さ的には、ほぼアルバム通り
　だったかな？

櫻井＞いやぁ、相変わらずすごいですねぇ(^^)。ドラムソロにもバリエーションが
　　　あるような感じですね。
神保＞新作を使いつつも、やっぱり強引にドラムソロを入れてしまう(^^;（笑）。
　　　なるべくドラムソロにしてしまおうと（笑）。さっきやった「GET FREAKY」
　　　は、プッツンしていきましょう、みたいな（笑）。
櫻井＞ポンタさんがいたら、「バカヤロゥ^^;;」って言われそうだよね(^^;。
神保＞ところで、櫻井さんは最近どうお過ごしですか？（笑）
櫻井＞一昨日、ポンタさんや仙波（清彦）さんと一緒に出たんですが、ポンタさん
　　　が「神保君によろしく言っておいて。”MEGA db”俺は買わせてもらうよ」
　　　って言ってましたよ(^^)。「神保君には一目置いてるから」ともね(^^)。
神保＞いやぁ、僕はポンタさんには五目くらい置いてますから（笑）。今度会った
　　　ら、そう言っといて下さいね(^^ゞ。
櫻井＞ところで、神保君はCASIOPEAで忙しかったんだっけ？
神保＞CASIOPEAは２本だけだったかな？　その前に、”YAMAHA DRUM DAY”という
　　　イベントで、ヨーロッパを回ってきました。（中略）
　　　（一緒にやった）ビリー・コブハム！この人は、超・パワードラマーでして、
　　　二の腕が僕の４倍くらいあるんですが（爆）、このイベントで初めてお会い
　　　できたんですね。今は55才になるんですが、（神保氏の驚喜の表現があるの
　　　ですが、メモが全く判読できず^^;;）　バリバリにやってましたよ(^^)。
　　　僕もまだまだ行けるなぁと(^^)（爆）。打ち上げの時に一緒に食事すること
　　　ができたんですが、完全にミーハーになってしまいました(^^;（笑）。
櫻井＞彼は、神保君のトリガーソロは見てくれたんですか？
神保＞それがですね、ビリーさんは遅刻して見てくれなかったんですよ^^;;。遅刻
　　　には気をつけましょう、櫻井さん（笑）。
　　　あと、EARTH WIND&FIREのソニー・エモリーも一緒でしたが、こーやって…
　　　（バチを回す…あ、落とした(^^;）回しながら乱れ打ちしてしまう、”南京
　　　玉すだれドラマー”（笑）。来月のドラムマガジンに詳しく出ると思います。
櫻井＞それって、本当にドラムだけだったんですか？
神保＞僕はトリガーも持って行きましたし、DATを回してる人もいましたねぇ。
　　　そういう大きなイベントは２カ所だけで、後はドラムセミナーだったんです
　　　が、イベントは午後１時に始まって、終わったのが夜11時(^^;（爆）。
　　　ヘタクソな英語(^^;でセミナーをやりましたが、楽しかったですね(^^)。
　　　地中海を初めて見たんですね。パリから南下して行ったんですが、魚介類が
　　　おいしかったですね。
櫻井＞今年は、僕も色々なドラマーとやらせてもらいました。菅沼孝三君みたいな
　　　芸達者の方ともやりましたが、神保さんの芸達者ぶりは独特ですね(^^)。
　　　頭の中がプッツンしてますしね(^^;。
神保＞若手ですから(^^)（笑）。
櫻井＞…まだわかってない(^^;。
神保＞若手が”わかってない”(^^:…櫻井君は何も考えてませんね(^^;（笑）。
　　　それでは、最近恒例になっている、大・メドレーに行きましょう(^^)。

＜ＳＵＰＥＲ　ＪＩＮＧＬＥ　ＭＥＤＬＡＹ＞
★１１．ＣＨＡＳＥ　ＴＨＥ　ＣＨＲＩＭＩＮＡＬ（ I ）
★１２．ＰＲＩＺＥＷＩＮＮＩＮＧ（II）
★１３．ＥＭＥＲＧＥＮＣＹ　ＲＥＰＯＲＴ（III）
★１４．ＡＩＭＩＮＧ　ＡＴ　ＧＯＡＬ（ V ）
　（以上”DISPENSATION”BVCR-776 / BMG JAPAN）

　春のコンサートツアーではやっていただけた難曲「BATTLE ROYAL」が、この日は
　なかったですが(^^;、それにしても、ただただグイグイと引きつけてしまう演奏
　が続きます。「III」では、途中でオリジナル以上に手数が増えたような感じが
　した場面もあったかな(^^;。続けて…

★１５．ＣＡＴＡＳＴＲＯＰＨＥ　ＯＦ　ＴＨＥ　ＲＨＹＴＨＭ
　（”100%”POCH-1241 / POLYDOR K.K.・生産中止）

　こういう順番で聞くと、５年前の初演の時点でＤＵＯの基本スタイルが確立され
　ている感じ…と、半年前にも書いたかもしれません^^;;（爆）。ベースソロに入
　りますと、まずは怒騰のチョッパーモード。雰囲気を変えるところで二人でキメ
　る、鮮やかなブレイクで見られるコンビネーションの良さ、お見事！の一言です。
　ステージ向かって左側へ出て言ってサービスした後、「赤鼻のトナカイ」なんて
　のもベースで唄ってくれる櫻井氏です。低音の方で唄いながら、合いの手をベキ
　ベキと入れるのも、氏らしいというか(^^;。ディストーションをギンギンに入れ
　ると、高速なタッピングかな？で、うねうねとやってたり、指弾きでブリブリと
　やっているうちに、神保氏のリズムパターンが変わり、櫻井氏の音がギターみた
　いになって、”二人ハードロック状態”（爆）。６分半以上のパフォーマンスが
　展開されました。

　息を切らすほどの熱演の櫻井氏(^^)。最後の曲となったのは…

☆１６．ＡＺＴＥＣ　（”MEGA db”）

　早回しのような金物フレーズが、もろにジャングルと呼ばれるビートの、櫻井氏
　の曲です。櫻井氏、序盤は手数は少な目で怪しく絡んでいきます。後半になると
　フレーズが速く細かくなり、オリジナルでは塩谷"SALT"哲氏のソロも絡めてある
　のですが、ライヴでは…打ち込まれてもなかったかな^^;;？（やや、メモに自信
　無し^^;;）シンセが入った後の神保氏のビートの迫り方がすごい(^^)。アルバム
　ではLo-Fi的な音のミックスになってますが、それが生でくるわけですから(^^;。
　フレーズの細かいシンセブラスが鳴り響くところで、二人が少しだけ小休止。
　その後は櫻井氏がベキベキとソロを取り…否、打ち込みのオケとドラムと一緒に、
　音の洪水状態（爆）だったかもしれません。

　この曲で本編が終わり、いったん二人がステージを後にします。
　アンコールの手拍子の間に、ここまでずっと使ってた６弦新櫻井モデルの代わり
　に６弦フレットレスが、神保氏のところにも、エレアコギターかな？が持ち込ま
　れます。そして、二人が再登場して奏でますは…

☆１７．ＡＬＩＳＡ　（”NAVEL”）

　神保氏のギターアルペジオが刻むリズムに、櫻井氏が絡む形でスタートします。
　櫻井氏のボーカルはなかったですが、先ほどまでの１時間半以上の音の洪水(^^;
　が嘘のような(^^;、さわやか〜なアンサンブルになります。時折、ギターの弦が
　こすれる音、あるいはベースの生音も？聞こえてきたような気が…エンディング
　にたっぷり聴かせるベースソロ、その間、神保氏はじっと櫻井氏を見つめていた
　ようでした。　続けて…

☆１８．ＷＨＥＮ　ＴＨＥ　ＷＩＮＤ　ＧＯＥＳ　ＤＯＷＮ
　（”FORTYFIVE DEGREES”POCH-1093 / POLYDOR K.K.・生産中止）

　ボサノバ調ギターを奏でながら、バスドラとハイハットで（オープンもクローズ
　も両方入れて）きっちりリズムを刻む、こちらも”100%”ライヴではお馴染みの
　曲が始まりました。Ａメロでは一人でハモってしまう櫻井氏(^^)。そして、馴染
　んでいるメロディーですが、その唄わせ方の絶妙さに、この日も引き込まれてし
　まいました。リズム隊だけで２時間近いライヴをやってしまう”独特の世界”は、
　21:27に幕を降ろしたのでした。
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  ＜SET LIST＞　1997.12.22　＠東京・六本木PIT INN
    1.COSMIC ORB  2.BLASTER  3.STRUTTIN  4.GURUGURU LABYRINTH  5.BIG MAN
    6.TRIGGER JAM  7.FIREWATER  8.FUNKY PUNCH
    9.PARALLEL EGOES incl.LONG Drums Solo  10.GET FREAKEY
    [SUPER JINGLE MEDLAY] 11.CHASE THE CHRIMINAL〜12.PRIZEWINNING
    〜13.EMERGENCY REPORT〜14.AIMING AT GOAL
    〜15.CATASTROPHE OF THE RHYTHM incl LONG Bass Solo  16.AZTEC
    [ENCORE]17.ALISA  18.WHEN THE WIND GOES DOWN

　新譜”MEGA db”を自分の部屋で聴いたときの第一印象は、前半の櫻井氏の４曲は
良くも悪くも^^;;一つの曲のように聴こえてしまったり(^^;、後半の神保氏の４曲
は、メドレーのように聴いてしまったりしたのでした。これまで以上にものすごい
ことをやってるんですが、一気に聴かせるミックスの妙なのかはわかりませんが、
私の中に”引っかかる”ところがなかった、というのが、第一印象でした(^^;。
生演奏を目の前で聴くと、いつのまにか打ち込みの音を押し退けるかのように^^;;
二人の生音グルーヴが迫ってきた感じでした。
　新譜の楽曲とこれまでの流れとを、どのようにつなげるのかを見てみたいと思い、
東京での”完全100%”を見に行くことにしたのですが、生で二人の演奏する音を聴
くと、表現を包む衣は多少姿を変えても、やはり根底で頑固に一貫しているという、
良く考えれば当たり前かな(^^;のコトを感じて、帰ってきたわけでした。
　私個人的には、”しょっちゅうは辛いけど^^;;時々は味わっておきたい、濃〜い
味付け”のライヴ、とまとめておきます(^^;。



　このライヴから一週間ほど後で、JIMSAKUというユニットを解消して、二人は別々
の活動をするという発表がありました。翌年１月のインストアイベント、そして、
２月のファンクラブイベントを含めた六本木PIT INNでのセッションで、この二人が
レギュラーユニットとして組む事はなくなりました。思えば、二人の間に妙なテン
ションがあったのは、既にその事が決まっていたからなのでしょうか。
　後から色々思うと、妙な印象がついてしまいそうなので、本文は当時のオンエア
ほぼそのままで収録しましたが、後に何回か目撃する事になる、日本FUSIONシーン
の細胞分裂の始まりだった…というのは、考え過ぎでしょうか。

文字正人(QFG03621@nifty.com) with DynaBook from YOKOHAMA
1ST ON LINE: 1997/12/27 (PATIO #108, FJAZZ/FFUSION #030)
LAST EDITED: 2000/12/27