こんばんは。「実況中継ライヴ・オン」文字正人です。
櫻井哲夫バースデーライヴ・PIT INN 7daysの目玉はもう一夜ありました、新旧
CASIOPEAメンバーによる”同窓会セッション”、バージョンは、付き合いの長い、
和田アキラ氏を招きます。さてさて…では、またまた東京六本木からライヴ・オン！
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前日に入り口で交わされていたやり取りによると、前売りは285番まで売れていた
とか。完売に近い状態で、この日もピットインは満員でした。
＜櫻井哲夫バースデーライヴ・FUSION NIGHT＞
1997.11.14 ＠東京・六本木PIT INN
櫻井哲夫(B) 神保彰(Dr) 向谷実(Key) 野呂一生(Gt) ゲスト：和田アキラ(Gt)
「昨日に引き続いてCASIOPEAの皆さんと…って言っちゃうと、怒られるんです(^^;。」
19:35、前日同様に櫻井氏がこの日のメンバーを招き入れます。この日も、神保氏
以外は”さん付け”でした。
まずは、走っていくようなドラムから、この曲で幕をあけます。
☆１．ＡＬＡＣＲＡＮ
（JIMSAKU”FORTYFIVE DEGREES”POCH-1093 / POLYDOR K.K.・生産中止）
えー、オリジナルはずっとベースとギターがユニゾンしているわけではないよう
にも聴こえるんですが、もう「SPACE ROAD」とか「BLACK JOKE」ばりの、ギター・
ベースの高速ユニゾンの嵐です(^^)。叩きまくっていてもキメがあう神保氏にも、
ブリッジでのソロの時には大きな歓声があがります(^^)。
☆２．ＢＬＡＺＥ ＯＦ ＰＡＳＳＩＯＮ
（JIMSAKU”BLAZE OF PASSION”POCH-1386 / POLYDOR K.K.）
続いてこの曲です。オリジナルよりも ブラスの手数が多い^^;;ような気がした
のは、私だけでしょうか(^^;？ 前日に比べ、ギターソロに休符は”若干”あっ
たかな(^^;？（爆）というくらいで、上半身の動きはさらに大きかったので、
「ま〜だやるか(^^;」という他の３人からの視線は、この日も野呂氏に注がれて
いました^^;;。
そのまま太いシンセリードでのソロになります。フレーズの”成り行き任せによ
る面白さ”は、野呂氏よりも向谷氏の方が面白かったような気もします(^^;。掌
でのグリッサンドあり、CASIOPEAでもあまりない、ソロの盛り上がりで飛び跳ね
たりする場面ありと、カッコ良かったです(^^)。
櫻井＞いやぁ、すばらしいですね(^^)。お客さんも楽しんでいただいていると思い
ますが、やってる僕らが一番楽しいんじゃないかと思います(^^;。向谷さん
にも、ジャンプまでして演奏していただけるとは(^^;。
そろそろ、CASIOPEA関係を、ぼち・ぼちと(^^;（歓声）
前日同様に、ワウやらなにやらをかけたギターのカッティングから始まります。
☆３．ＭＡＧＮＥＴＩＣ ＶＩＢＲＡＴＩＯＮ
（CASIOPEA”EUPHONY”POCH-1222 / POLYDOR K.K.・生産中止）
怪しげな中に、シンプルにタイトに刻んでいる神保氏。ブリッジでの短いソロが
あるのですが、何かフレーズにIntelligenceを感じたのは私だけでしょうか(^^;。
サビ前のシンセのグリッサンドにあわせてやるところで、櫻井・野呂の両氏が、
合わせてネックを振ってます(^^)。
☆４．ＨＡＬＬＥ
（CASIOPEA”HALLE”VRCL-2233 / Village Recordsより2002再発）
そして、この曲です(^^)。この日は、櫻井・野呂の両氏の揺れる方向は揃ってい
ました（爆）。…それはさておき、ライヴ映像作品”JOIA”よろしく、１回目の
サビが終わって向谷氏が舞台中央を指さすと、櫻井・野呂の両氏が、まるで言葉
を交わしているかのような短い掛け合いが見られました(^^)。２回目のサビでは、
櫻井・野呂・向谷の３氏とも、ステップを踏んでいたようです(^^)。中盤のギター
ソロで盛り上がりに応じてシンバルなどの手数を増やしてきたり、エンディング
でフィルを増やしたりと、積極果敢で崩れない神保氏の姿も印象的でした。
櫻井＞どうもありがとう(^^)！ いやぁ〜、ホンモノですねぇ（笑）。
向谷さん、ちょっとそわそわしてますね(^^;。一言どーぞ(^^)（歓声）。
向谷＞いやぁ、一応バックメンバーなんで^^;;…。（結局マイクアームを手繰り寄
せて（爆）） 僕の中で、喋らないライヴの経験がいかになかったか（笑）。
曲が終わって「はいどーもー！」ってやってる僕と、そうでない僕との使い
分けを今日はしようと思ったんですが、もう限界がきてしまいました（笑）。
今回はホント記念すべきライヴに呼んでいただきまして(^^)。昨日は（バー
スデー）ケーキを食べ損ないましたが(^^;（笑）。（食べたじゃない！と、
櫻井氏に突っ込まれる^^;;）
「MAGNETIC VIBRATION」は、50年ぶりくらいでしょうか（笑）。櫻井さんの
演奏の特色としては、彼の腰のキレがよく現れていまして、今日も昔と変わ
らない軽やかさでしたねぇ(^^)。私は若干低重心になりましたが(^^;（笑）。
「HALLE」、これは、気温が低くて例年に比べてお米が取れない…の”凶作”
ではなくて(^^;、４人で作った”共作”のナンバーです。まずベースライン
から出来たんでしたっけ？ 「ASAYAKE」は覚えていなくても…（笑）
櫻井＞昨日は覚えてたじゃん(^^;！（笑）
向谷＞４万回くらいやった（爆）「ASAYAKE」は平気で忘れてたようですが^^;;、
この曲はすぐに出来ましたねぇ(^^)。
櫻井＞振りは忘れてました(^^ゞ。
野呂＞僕も喋っていい(^^)？こんばんは(^^)（歓声）。普段はCASIOPEAってバンド
をやってるんですが（笑）、あそこは専属の司会者の方がいまして、昔は僕
がやってたんですが、シラけるって怒られてしまいまして(^^;（笑）。
向谷＞でも、あの時代の喋りを現代にフィードバックすると、バカウケするかもし
れませんねぇ(^^;。
野呂＞レコードになってない「白い街」って曲があったんですが、「では、冬の
ムードで”白い街”…今は夏だけど(^^;」（笑）とか、「ASAYAKE、いま夜
だけど(^^;」って、一言多くて(^^;（笑）。
向谷＞今やったら受けるかも知れないよ(^^;。勢いついて「ASAYAKE！今よるだけ
ど^^;;」タイミングの絶妙さは吉本系で使えるかも(^^;。
野呂＞…何の話だっけ^^;;？
向谷＞櫻井さんが休みたいって(^^;（笑）。
野呂＞今日は神保くんの還暦？（爆笑）（赤いベストを着ていた為(^^;：筆者注）
ドラムも凄いけど、衣装も凄いねぇ(^^;。
向谷＞（YAMAHAの欧州での）ドラムクリニックは、日本代表で行くんだよね？
向こうは誰がくるんだっけ？ デイヴ・ウェックル、
神保＞ビリー・コブハムに…ヨーロッパの人は、名前が読めないんですよ(^^;。
Ｏの上に点々がついていたりとか(^^;（笑）。
野呂＞向こうでもその衣装？
向谷＞いや、日の丸か何かつけて、ぶちかましてくるの(^^)？ カウベル・ハット
・キックを足だけでやってるのを見たヨーロッパの人は絶対びっくりするよ。
足が３本あるんだろうって(^^;。
神保＞”4way independence”って言うんですよ。で、”Independence”っていう
教則ビデオも出ました（笑）。
野呂＞SF映画の(^^)？ …すっごいつまんない突っ込みだね^^;;。
向谷＞小学生でも考えないよ(^^;。で、客前で言う人も少ないと思う^^;;。
野呂＞昨日は、４曲やったところで手がつっちゃった(^^;（笑）。
向谷＞だって、さっきもソロあんなに弾くんだもん(^^;。
野呂＞櫻井さんも会話に参加しよう(^^)。
櫻井＞いや、いっぱい喋らないと怒る人がいますから(^^;。
野呂＞今日は”バッテンマスク”して出ようとか言ってたけどね(^^;。
櫻井＞もう、さっきから落ちつかなかったから(^^;。
向谷＞あースッキリした(^^)！（笑） そろそろ櫻井さんにマイクをお返ししたい
と思いますが、くれぐれも、進行をうまくやって下さい(^^)（笑）。
櫻井＞…やりにくいなぁ(^^;（爆笑）。では次の曲は、今はホントに冬ですけど、
気分はブラジルでお送りします。こんな曲もありました(^^)。
櫻井氏がフレットレスに持ち替える間、野呂氏の丸みのある音色でのギターソロ
が展開されます。
☆５．ＰＡＳＴＥＬ ＳＥＡ
（CASIOPEA”MAKE UP CITY”VRCL-2224 / Village Recordsより2002再発）
神保氏もブラシに持ち替え、ここまでの熱さをクールダウンする時間になります。
ボサノバ風アレンジや、メロディーをうまくフェイクしたエレピソロが、ホント
に心地よかったです。今度は、ドラムの音量にギターソロが少し負けたかな^^;;、
と思えるような節もありましたが、ベテランの味と言いますか、今の年齢だから
こそ出来る演奏になっていたと、私は思います。
ここで、野呂・向谷・櫻井の３氏がステージを後にします。
☆６．ＤＲＵＭＳ ＳＯＬＯ
そのまま、細かくタムを回して始まります。いったんブレイクすると、一つ一つ
のパートの音を確かめながらのような(^^;、でも乱打する（爆）という感じです。
一回まとめてから、今度はまたちょっと違うパターンで始め、段々と音数が雄弁
になってきます。最初は４つ打ちをしていた”ヒール・アンド・トゥ”ブロック
も、いつのまにか２小節で５つ…と言っても、典型的なクラーベとちょっと違う
パターンなっていて、それが段々テンポが上がってくるもんだから、ますます
ワケワカメに陥っていくのでありました（爆）。４分を越えてから、16部の６連
（爆）などという忙しいビートをビシバシ決めて行きます(^^)。最近はトリガー
パフォーマンスに組み込まれたりして、生ドラムだけのソロは時間的に”凝縮・
圧縮された”感じがないではなかったのですが(^^;、この日は、５分半にも及ぶ
生ドラムのみのソロを披露されたのでした(^^)。
櫻井氏が戻ってきて、「べーーーんっ！」と合わせたところで…
☆７．ＣＡＴＡＳＴＲＯＰＨＥ ＯＦ ＴＨＥ ＲＨＹＴＨＭ
（JIMSAKU”100%”POCH-1241 / POLYDOR K.K.・生産中止）
今度は、櫻井氏のオン・ステージです。ベースとドラムだけで、リズムと一緒に
メロディーまでキメてしまう、「SUPER JINGLE」シリーズで聴かれたような絶妙
の合わせは、もっと前から（アルバムに収録された演奏は'92年のライヴ）既に
確立していたことがわかります(^^)。チョッパーフレーズは、まずは肩慣らし…
というか、指慣らしというか^^;;、そういう感じで始まりますが、時折ターボが
かかるように早くなるフレーズは、聴いていてゾクゾクくる瞬間の一つです。
ギターみたいに弾くところもあったり、ディストーションガンガンにすると、
神保氏まで早いハードロックみたいになったりしますが、（口ではなくてベース
が(^^;）唄うテクニカルベース・健在！といった感じです(^^)。そして、ホント
に倒れこそしませんでしたが(^^;、櫻井・神保二人で”崩壊”を迎えたのであり
ます(^^;。テクニカルなテーマに戻り、こちらも８分を越えるパフォーマンスに
なりました。
櫻井＞皆さん、楽しんでらっしゃいますか？（歓声） コンサートをぶち壊してし
まいました^^;;。（メンバーを呼び込んで）打ち上げが恐い^^;;。
それでは、本日のゲスト・プリズムの和田アキラさんです！（拍手）
（向谷氏らがファンファーレを奏でます）
和田＞いやーーっ！ 途中から入ると勢いについて行けないんじゃないかと(^^;。
櫻井＞お忙しいところをどうも(^^)。付き合い古いですよね？
野呂＞すんごく古いよね(^^)。
和田＞（櫻井氏の）兄貴も知ってるよね(^^)。
野呂＞アキラと会ったのは、１５〜６（歳）の頃だっけ…
櫻井＞25年来…
野呂＞１／４世紀かな…
櫻井＞って言うと、重みがあるよね(^^;。
野呂＞お互い年を取ったね^^;;（笑）。
櫻井＞和田さんにもマイクたてようか？
向谷＞俺のあげようか？ 俺あんまりしゃべらないから(^^;（爆笑）。
JIMSAKU 100％、CASIOPEA 66.6％（笑）、PRISM 33.3％状態（笑）。
和田＞うまいねぇ〜、さすがにMCが(^^)。
向谷＞20年やってますから(^^)。喋りにも音楽でいうダイナミクスが必要だよと、
櫻井君に長年教えてるんだけど(^^;（笑）。
和田＞芸達者だからねぇ(^^)。鉄道の方も(^^;（歓声）
難波（弘之）君も、実は鉄道マニアなんだけど、奥さんに「あんたのは趣味
だけ！」って言われたんだって^^;;。「向谷さんのは、ちゃんとビジネスに
なってる」って^^;;。で、本人は「ちくしょう^^;;！」って（爆笑）。
向谷＞いやいや、難波君のマニア度は半端じゃないもん^^;;。この間も、碓氷峠に
行ったらしいし（笑）。（櫻井氏はその意味がわからなかったらしい^^;;。
97年10月のダイヤ改正で在来線が通らなくなった”峠の釜飯”の駅：後日注）
「向谷君、行かなかったの(^^;？」って（笑）。彼は”車両派”なんですよ。
で、僕は”時刻表派”なんですけど(^^;。”のぞみ”が出来る前は、ひかり
何号が次はどこの駅の何番線にくるとかわかったもん(^^)（爆）。
野呂＞あと、”運転手派”だよね(^^;。コンサートツアーで移動してる時に…
向谷＞あ、言わないで^^;;！（笑）
野呂＞一番前で運転台をじーっと見てるんだよね^^;;（笑）。で、同じことをして
る人が５人はいるんだよね(^^;（爆笑）。
向谷＞その５人の人たちに（トレシュミを）買ってもらってるんだもん(^^;。
CASIOPEAとTrain Simulatorは、一見つながらないんだけど、最近電車に乗っ
てると、「トレシュミの向谷さんですね(^^)」って言われます^^;;（笑）。
野呂＞で、余暇を利用してCASIOPEAを手伝ってもらってます(^^;（爆笑）。
向谷＞そんなことないよ(^^ゞ。野呂君、やめてくださいよ(^^;（歓声）。大体、
アキラがこの話題をふるからいけないんだ(^^;。
難波君もマニアですし、キーボード奏者と鉄道マニアと言うのは、相通じる
ものがあるんでしょうか(^^;。そう言えば、白と黒の鍵盤が枕木に見えなく
もないですねぇ（爆笑）。ギターもそうかな、フレットが枕木でしょうか…
野呂＞…やりましょうか(^^;。
☆８．ＣＬＵＢ ＷＩＲＥＤ
（JIMSAKU”BEST COLLECTION”POCH-1543 / POLYDOR K.K.）
クリアなギターが二人に、歪んだベースが一人（爆）という編成。殆どのところ
でサポートに徹する和田氏から、ソロがスタートします。沈着冷静な雰囲気から
繰り出す熱い音、粒の揃ったテクニカルなフレーズは、ライヴをぐっと引き締め
てる感じがありました。１回テーマを挟んでからの野呂氏のソロは、和田氏とは
対照的に見るからに熱そう^^;;な感じです。櫻井氏と目を見合わせながらやって
いるうちに、櫻井氏の方も早弾きで応戦し、いつのまにかバトルになってた(^^;、
という感じだったでしょうか。
櫻井＞昨日は鳴瀬さんと一緒にやったんですが、アンプが飛んでしまいまして(^^;。
向谷＞”困ったときの向谷実”^^;;（爆）。その辺の電気屋さんでフューズを買っ
てきて付け替えたら直ったとか^^;;？（笑）
櫻井＞アキラに（今回のライヴの話を）電話したら、”櫻井君何やるの？JIMSAKUも
CASIOPEAも？”そしたら、”１枚目だったら全部覚えてるよ(^^)”（歓声）
（ここで、エレピで「DREAM HILL」を弾き歌いする向谷氏（爆））
櫻井＞野呂さんも歌をやってみようよ(^^)（歓声）。
野呂＞…歌はカラオケだけなんで^^;;（笑）。
向谷＞「白いブランコ」キラーですから(^^;（爆）。
櫻井＞で、何で和田アキラ君が１枚目を全部覚えてるかっていうと、神保君が入る
前に、野呂君と当時のドラマーがダブルブッキングをやってしまったんです。
野呂＞広島のエレクトーンのコンサートのサポートだったかな？
櫻井＞で、東京でCASIOPEAのライヴが入っていてどうしようかと(^^;。
向谷＞そういえば、昔ピットインで”ペガサス”って言って出たことがありました
ねぇ。ピットインが名前を間違えただけなんですが^^;;（笑）。お客さんが
20人位^^;;。で、その時はギターがいない、ドラムがいない、アルバムも
１枚しかない頃で、一緒によく出てた和田アキラとプリズムのリカに頼んで
やってもらったんですよ(^^;。
向谷＞そういうライヴをやることもすごいんだけど^^;;、お客さんも喜んでくれた
と言う寛容さが(^^;（笑）。
和田＞その前にも結構やってたじゃん。中野公会堂とか。
櫻井＞村上ポンタ・大村憲司・深町純という顔ぶれで^^;;。
向谷＞で、１枚目の曲をやろうかと(^^)（歓声）。次回は絶対「DREAM HILL」やり
ましょうね(^^)（爆）。
櫻井＞２曲続けてやります？もったいない？
野呂＞その方がスリリングかもね(^^)。失敗するかも知れないけど^^;;（爆）。
☆９．ＢＬＡＣＫ ＪＯＫＥ
（CASIOPEA”CASIOPEA”VRCL-2221 / Village Recordsより2002再発）
CASIOPEA秋ツアーの20周年記念メドレーのトップで登場した、あの曲です(^^)。
櫻井・野呂・和田・向谷の４人がユニゾってます(^^)。派手目のエレピとENSONIQ
系ブラスという、現在系セッティングの向谷氏。神保氏のビートも、軽快だけれ
ど中身の濃い(^^;ビートを刻んでいきます。嬉しそうに首でリズムをとっている
お客さん、結構いたように見受けました。
テーマの後は、今度は向谷氏からソロがスタート。フルート系シンセリードで、
テクニカルなフレーズを次々と繰り出します。野呂氏がバックをやりながら向谷
氏をじっと見つめる中、高音部をキンキンキンキン…と弾きながらイッてしまっ
た向谷氏(^^)。２分半に渡ってぶちかました後は、和田氏の順番に。こちらも、
他のメンバーに負けじというか、それ以上の熱気が伝わってきます(^^)。そうな
るとどんどん音量が上がってくるのが、昨今の神保・櫻井氏だったりします。
野呂氏もバトンを渡されると黙っていません(^^)。バックでいろいろやってい
ても、盛り上がってきてどこかラインが見えたりすると、全員で同じベクトルへ
すっと修正して続けるというあたりが、このメンバー間の意志疎通は、バッチリ
でした(^^)。
☆１０．ＴＩＭＥ ＬＩＭＩＴ （CASIOPEA”CASIOPEA”）
イントロと同時に大きな歓声がおこります(^^)。こちらは、更に長い間（少なく
とも'90年代のCASIOPEAライヴでは）演奏されていませんでしたから。今度は、
Rhodes系というか懐かしめのエレピ音色を使っている向谷氏。エレピとベースが
一緒に転がり落ちていく（爆）ところに、ゾクゾク来た方もいらしたのでは(^^)？
和田氏のギターも吠えるし、テーマの「ぱっ、ぱっ、ぱっ」というキメは、全然
バラけないし、疾走感は申し分ないというか、昔に比べると（といっても、この
曲を生で聴いたのは、私個人的には初めてなのですが(^^;（爆））、キャリアも
たくさん増えたせいか、パワーも増しているような感じさえします(^^)。野呂・
向谷・和田の３氏でソロを回した後に戻ってきたテーマは、音がすんごくぶ厚かっ
たです(^^)。エンディングが、ファーストアルバム同様に、キメフレーズを４回
繰り返す形になっていたところにも、懐かしさを感じられた方は多かったのでは
ないでしょうか。
櫻井＞20年前にピットインでやった曲ですね(^^)。
野呂＞CASIOPEAでも滅多にやってないね(^^;。（拍手）
向谷＞（「TIME LIMIT」の）イントロで、キーボードがかけ降りるところがありま
すが、なんであれが必要なのか、未だにわかりません(^^;。
野呂＞…私もわかりません(^^ゞ（爆笑）。
和田＞いや、あれがあるからいいんだよ(^^)。
櫻井＞スリル・スピード・サスペンス…、じゃなかった、スリル・スピード・テク
ニックって言ってた頃ですね。
和田＞いや〜(^^)！
櫻井＞ダメ押しでもっかいやりません？
向谷＞「TIME LIMIT」を(^^;？（笑） あと、「SWALLOW」とかありましたね(^^;。
でも、もう譜面が残ってないから、僕らでもレコードコピーなんですよ^^;;。
今日やってて気がついたんですけど、「HALLE」のバッキング（ギターソロ
の時のフレーズを弾いてみる）を10何年間間違えてたんですよ(^^;。あ、
今日も間違えてた(^^ゞ（笑）。
櫻井＞あと、喋り足りない人はいませんか？ 神保さん呼んでますよ(^^)。
神保＞こんばんは(^^)。（拍手） いやぁ〜、明日からヨーロッパへ行くんですが、
今日は熱い感じですね。明日からは、寒い感じなんですが(^^;。今年は縁あっ
てCASIOPEAの”Special Support Member”で、来年は、”Special”が取れて
ただの”Support Member”として参加させていただく予定です（歓声）。
向谷＞ホントに(^^)？
野呂＞ドラムのいないバンドなんで(^^;。
向谷＞だって、CASIOPEAって打ち込みじゃ出来ないバンドだもん(^^;。
櫻井＞じゃ、来年もスペシャルゲストで呼んで下さいね(^^;。
野呂＞え〜、次も、結構テンパるよね(^^;。
櫻井＞最後の曲…（エーーーッと言う客席に）早すぎますか(^^;？
野呂＞これも長くなるんじゃない？30分位…
向谷＞野呂君が長く弾くんで、僕も長くやんなきゃいけないんだよな^^;;。
野呂＞じゃぁ、一人15分！（爆）
向谷＞今日わかった！ 野呂君、普段のCASIOPEAでは弾き足りないんだね(^^;。
普段のCASIOPEAの曲は、コードが複雑だから長く弾けないんだ(^^;（笑）。
☆１１．ＹＯＵ ＣＡＮ ＤＯ ＩＴ
（大正製薬”リポビタンＤ”'97.3〜'97.9までのCF曲・
後に、櫻井哲夫”21世紀の扉”（CRCI-20384）に収録）
このシリーズでずっと通して演奏されてきた、ソロ回しをフィーチャーしたナン
バー、テーマの後は、野呂氏からソロに入ります。早弾きフレーズが盛り上がっ
てくると、神保氏はシンバルで合わせてきます。和田氏も思わず体を揺らしなが
らバッキングも熱を帯びてきます。櫻井氏がじっと野呂氏を見つめる時間、結構
ありました。この日最長の５分を越える（爆）熱〜い時間でした。続いて、エレ
ピソロでちょっとクールダウン…「FORTYFIVE DEGREES」とか「SAILING ALONE」
とか入れて遊んでいます(^^;（笑）。４ビートの雰囲気でしばらく進んでますが、
徐々に山あり谷ありの展開になり、ゴンゴンゴンと力強いフレーズになって行き、
こちらも３分半近かったです。そして、和田氏にバトンが渡されます。 早弾き
フレーズにも”美しい”というかなんというか、野呂氏以上に”弧高のサウンド”
という感じでした。神保氏も、ここでは、余り沢山の種類のシンバルは使わずに、
でも盛大に盛り上げていきます。”動”の野呂氏に対して”静”の和田氏、その
”静”が発するオーラというか迫力というか、それに５分半もの間引き込まれて
いった感じでした。そして、主役・櫻井氏の登場になります。メカニカルながら
”歌”も感じる２フィンガーソロの後、チョッパーになります。この辺でベース
のフレーズ変化に他のメンバーがすっと動いていくところが、このメンバーなら
ではでしょう。こちらも４分近くぶちかましていきました(^^)。最後に、キメが
入る毎に狂喜の如く^^;;すさまじくなっていくドラムソロで締められ、この日も
やっぱり長〜くなったこの曲で、本編は幕となりました。
アンコールに応えて、前日同様にまず櫻井氏が戻ってきます。
櫻井＞たまにはこういうメンツのセッションもいいかなと思ってたんですが、なか
なか実現しなかったんで(^^;。アンケートに書いておいてくださいね(^^)。
（中略）今日は和田アキラ君が来てくれたりして、エネルギーを持ってきて
やってくれるじゃありませんか。この勢いで、これからもやって行こうと思
いますんで、宜しくお願いします！（拍手）
神保・向谷・野呂の３氏を呼び込みますが、野呂氏のところで、昔やっていた、
エレピで「の〜ろいっせい」とやる呼び出しも飛び出します(^^)。
櫻井＞やりましたね〜、”実の部屋”って言って(^^;。
向谷＞僕もあれで手を磨きました(^^;。あれ、楽屋では何も聞こえてなかったよう
なんですよね(^^;。盛り上がって喋ってたのにつじつまが合ってなかったり
したんですが、こっちはボルテージ上げて”ルンルン！”なのに、シラけて
出てきたりするんで、”なんてつまんない奴らだ^^;;”と思ってましたが、
20年ぶりにその立場がわかりました(^^;（笑）。
野呂＞全然聞いてないっていうのもあったんだけどね(^^;（笑）。休んでると^^;;。
向谷＞今日なんかも、全然考えないで喋ってるもん(^^;。昔、”向谷さんの喋りは、
全て原稿があるの？”って聞かれたことがあるんですけど、これを書いてる
としたら、書いた放送作家さんはエライよね(^^;（笑）。
野呂＞今日も、結局60％位喋ってるよね(^^;（笑）。
向谷＞そんなことないでしょう(^^;。最初は喋ってなかったもん^^;;。
野呂＞あのねぇ、本人が気がついてないだけ（笑・拍手）。
向谷＞これ、どっちに拍手してるかわかんないよね(^^;。いつもより喋りが少ない
と思う人！（シーーン！）ブッ^^;;！（爆笑）
…いや、愛の手をさしのべたくなる時間があるんだよね(^^;。喋りながらも
チューニングしなきゃいけないという^^;;。さっき、ずっとＥの弦をチュー
ニングしてたでしょ(^^;。次からそういう失敗を作りたくないためにも、
僕が喋ってるんだよ(^^;（笑・歓声）。・
野呂＞チューニングしないといけないキーボードとか(^^;。
向谷＞昔あったよ！ 西武球場でProphet-5がヘロヘロになって、どこを弾いても
ドードードーしか出なくて、それで「TIME LIMIT」やったりとか^^;;。
野呂＞…70％位喋ってると思う人(^^)！（拍手）
向谷＞80％いかないと気持ち悪いんだよね^^;;（爆笑）。
☆１２．ＲＥＤ ＺＯＮＥ （CASIOPEA”EUPHONY”・生産中止）
疾走しながら非常に引き締まって、それでいて、全員がもの凄い力で迫ってくる
演奏です。ソリッドなバックにのって、軽快に転がるエレピソロが展開されます。
”危険区域”…Ｂメロに戻ろうというところで、野呂氏がフライングしてソロに
突入してしまいます(^^;（爆）。野呂氏がもの凄い形相で突っ走り、他のメンバー
にも更に加速がかかったまま(^^)、大団円になりました。
いったん息を整え、ボリュームペダルで音の頭を消す奏法で、野呂氏のクールな
ソロが始まります。エレピが入ってくると…Ａのキーのまま「Happy Birthday...」
とやってしまう、粋な展開(^^)。
☆１３．ＡＬＩＳＡ （JIMSAKU”NAVEL”POCH-1386 / POLYDOR K.K.）
フレットレスベースが唄います。コロコロした向谷氏ならではのエレピが優しい
雰囲気を作ります。ベースソロの後の、櫻井氏が奏でるＢメロが、切なく突き刺
さってくると、神保氏が更に盛り上げに拍車をかけます。さりげなくコードを支
えいてる野呂氏がいます。その上で、櫻井氏が伸び伸びと唄った後に、ニコニコ
しながらあの手この手を繰り出す神保氏が、一緒に盛り上がります。
JIMSAKUナンバーで一体になっている、あの４人… 心地よくもちょっぴり不思議
な時間でした…。
お客さんは、この日もここで終わらせてくれませんでした。もう一度、和田氏を
加えた５人が登場します。
☆１４．ＦＯＲＴＹＦＩＶＥ ＤＥＧＲＥＥＳ
（JIMSAKU”FORTYFIVE DEGREES”・生産中止）
櫻井・神保の両氏が非常に楽しそうに演奏しています(^^)。中盤は、野呂VS和田
両氏のすさまじいまでのバトルになりました(^^)。25年来の盟友二人は、最後に
お互いを見合って盛り上がっていました。後半サビ前には、向谷氏のシンセソロ
が突っ走り、その後何度も飛び跳ねていた向谷氏(^^)。聴きなれた曲が、気心知
れたメンバーでの”セッション”という形になると、これほど楽しく力強い形に
なるのか、そんな時間だったような気がしました。
22:06、５人のメンバーがステージを後にし、機材の電源が落とされ始めても、
大半のお客さんはなかなか帰ろうとしません。５分後に櫻井氏が一人だけ登場し、
「CASIOPEA・JIMSAKU・PRISMをよろしくお願いします！」と挨拶するまで…
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＜SET LIST＞ 1997.11.14 ＠東京・六本木PIT INN
1.ALACLAN 2.BLAZE OF PASSION 3.MAGNETIC VIBRATION 4.HALLE
5.PASTEL SEA 6.DRUMS SOLO 7.CATASTROPHE OF THE RHYTHM 8.CLUB WIRED
9.BLACK JOKE 10.TIME LIMIT 11.YOU CAN DO IT
[ENCORE]12.RED ZONE 13.ALISA 14.FORTYFIVE DEGREES
この日の選曲も、ゲストコーナーの「BLACK JOKE」「TIME LIMIT」以外は、共作
と櫻井氏の曲でした。
なかなか帰ろうとしなかったお客さんがおそらく望んでいたと思われる、あの曲。
あくまで私の個人的推測ではありますが、CASIOPEAというグループが現在も続いて
いる以上、現在のメンバー・ナルチョがいるというエクスキューズが出来た前日と
は違い、それは”越えてはいけない一線”なのではないかと思いますが… いかが
でしょうか？
…という点は残ったのですが、気心知れたメンバーが、いったん別れたものの、
各々が得たものを持ち寄って”セッション”として披露した、名曲・名演奏の数々…
２日間に渡って、夢のような”CASIOPEA・番外編”を見せてもらいました(^^)、
と、私からはまとめておきます。
この２日間の個人的な感想をまとめると、２日目は”凄かった”、そして初日は
”楽しかった”です(^^)。
思えば、CASIOPEAを排出したコンテストで、CASIOPEAを評価して世に送り出した
ナルチョが、後任としてCASIOPEAに参加してくれたために、元メンバーの櫻井氏と
同じステージに立ったり、櫻井氏のセッションで一緒にやれたり、ということが、
可能になったのかもしれません。
野獣王国のライヴMCで色々言ってたりしますけど（笑）、80年代のCASIOPEAに対
して敬意を払いながら、ナルチョ的CASIOPEAも築いていき、レコードデビューから
の在籍年数で数えると、間もなくナルチョは櫻井氏の年数をこえるんですよね。
野呂・向谷・神保・鳴瀬・櫻井の顔合わせは、２年後の”デビュー20周年”で、
再び実現します。
文字正人(QFG03621@nifty.com) with DynaBook from YOKOHAMA
1ST ON LINE: 1997/11/19 (PATIO #104, FJAZZ/FFUSION #026)
LAST EDITED: 2002/03/17（ALFA RECORDS/ALFA MUSIC盤の再発売に伴う商品番号修正）
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