こんばんは。「実況中継ライヴ・オン」文字正人です。

　今回は、CASIOPEAの1994年アルバム発売記念ツアー・東京NHKホール公演であり
ます。
　では、東京・渋谷からライヴ・オン！
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　ステージは、いつもの楽器セットが中心より少し右に据えてあり、左前方には、
　アコースティック用のセットが並んでました（観葉植物なんかもおいてあった）。
　また、電気セットの方もギターとドラムが少し中心をずらしておいてありました。
　18:05のブザーが鳴り止まぬうちから会場は手拍子に包まれます！　それから約
　５分後、全員白い衣装に身を包んで、我らがカシオペアの登場です！　さて、
　１曲目は当時のHOME PARTYメンバーの大方の予想を裏切るこの曲で始まりました。

☆１．Ａ　ＦＩＮＥ　ＤＡＹ
　（”ANSWERS”VRCL-2237 / Village Recordsより2002再発）

　１階席の両サイドがドラムの音で歓喜して立ち上がり、Ｂメロのブラスが入ると
　１階席は早くも総立ちです！　続けてテンションの高い曲が行きます。

☆２．ＤＹＮＡＭＩＣ　ＲＯＡＤ　（”ANSWERS”）

☆３．ＳＵＲＦ’Ｓ　ＵＰ　（”ANSWERS”）

　司会屋さんの登場です。
向谷＞こんばんはー！カシオペアでーす！（拍手）　今日は２年ぶりのNHKホール
　　　ということでして、NORI君は初めてなわけですが、昨日”紅白歌合戦をやる
　　　ところだよ”と言ったら極度に緊張しておりました(^^;。
　　　いつもですと白い衣装はリーダーが着ることになってますが、今日はみんな
　　　白い衣装で、白組として出場しております（笑）。白組優勢です。赤組いま
　　　せんので”白歌合戦”、いや歌もないから”白・合戦”かな？（笑）
　　　今日はツアー千秋楽ですから、残ったカロリーを全部使いきります！（歓声）
　　　最後までごゆっくりお楽しみください！（歓声）
　　　さて、今年出ましたアルバム”ＡＮＳＷＥＲＳ”ですが、聞くところにより
　　　ますとよく売れてるそうでして（歓声）、（青が基調の”夏！”ジャケット
　　　が）T-SQUAREやTUBEに通じるものがありますね（笑）。
　この日はいつも以上に絶好調の司会屋さんでありました。次は野呂さんが最初の
　音を出してしまってバレてしまったんですが…

☆４．ＳＥＴ　ＳＡＩＬ　（”ANSWERS”）
　［「MOTOR LAND 2」（ASKA映像＋テレビ愛知制作）'94.4〜'95.3 OPENING］

　CDで聞く以上に爽やかな演奏でした。ここで向谷氏がワイヤレスマイクを持って
　グランドピアノの方へ移動します。（途中で歌手みたいな振り付けもやってまし
　たが”おじさま！”というかけ声で調子を崩してしまいました^^;;）
　声のトーンを落として…
向谷＞あ、こんばんは。カシオペアです。今日は、カシオペアの長い歴史の中でも
　　　初めてではないかとおもいますが、向谷実とその４（笑）じゃなかった(^^;、
　　　いつもとちょっと違います。キーボード、ギター、ドラム、ベース、なんだ
　　　いつもと同じじゃないか（笑）。いや、アコースティックピアノにアコース
　　　ティックギター、アコースティックドラムにアコースティックベース…、
　　　ちょっと違いますか？（ベースは）特注ですか？　−中略−
　　　NHKと言えば（ここから物真似^^;;）”セッショ〜ンナインティ〜フォウ〜”
　　　（歓声）こんばんは、司会の鹿内孝（当時）です（歓声）。
　　　今日はカシオペアのみなさんがいらしてますので、さっそく４曲続けて演奏
　　　していただきましょう（歓声）。

　というわけで、この年の８月に発売したアコースティックアンサンブルの作品に
　書き下ろした３曲と、おなじみのあの曲が出て参ります。

☆５．ＳＷＥＥＴ　ＶＩＳＩＯＮ
　（”Hearty Notes”VRCL-2238 / Village Recordsより2002再発）

☆６．ＳＯＭＢＬＥＬＬＯ　（”Hearty Notes”）

☆７．ＪＵＳＴＩＣＥ　（”Hearty Notes”）

☆８．ＤＡＺＺＬＩＮＧ　（”Hearty Notes”）

　これらは後でスタジオ版で聴くことになるんですが、その時のコメントを一言で
　書いておくと、(M-5)はライトでおしゃれな曲、(M-6)は向谷さんによる５拍子の
　ナンバー（説明しただけやん^^;;：後から注）、(M-7)は情熱的なマイナーナン
　バー、といった具合でした。(M-8)は前年秋からお馴染みなので省略してました。
　途中から、以前「MUSIC PARTY」（TBS制作・1989.10放送の関東ローカル特番）で
　櫻井氏が披露した、縦型のアコースティック風のベースにナルチョが持ち代える
　場面もありました。

向谷＞「題名のない音楽会」でした（笑）。このセットでコンサートやると荷物が
　　　少なくてすみますねぇ（笑）。あと、ジャズフェスなんかで、ギャラが倍に
　　　なりますね（笑）。２バンドくらい間においたらわからないと思います
　　　（わかるって！）」
　大人のカシオペアの後は、やんちゃなカシオペアも戻ってきます。

☆９．大世界　- THE GRAND UNIVERSE -
　（”THE PARTY -AUDIO STACK-”GNCL-1076 / GENEON ENTERTAINMENT・2006再発）

☆１０．ＦＩＧＨＴＭＡＮ　（”FULL COLORS”GNCL-1077 / GENEON ENTERTAINMENT・2006再発）

☆１１．ＭＥＳＳＥＮＧＥＲＳ　（”active”GNCL-1078 / GENEON ENTERTAINMENT・2006再発）

　シンセソロに続いて…

☆１２．ＣＯＯＬ　ＲＡＩＮ　（”ANSWERS”）

　キラキラした音色のエレピソロで酔わせると、そのまま…

☆１３．ＦＯＲＴＵＮＡＴＥ　ＢＲＥＥＺＥ　（”ANSWERS”）
　［「MOTOR LAND 2」（ASKA映像＋テレビ愛知制作）'94.4〜'95.3 ENDING］

　(M-12)は、アルバムではメロディーもボトムもナルチョが演奏してますが、結局
　シンセベースになったのかな？（誰か突っ込まれそうな気がする）　(M-13)は、
　期待していた以上に素敵な演奏になりました。(M-10)、は最近のパターンで４人
　によるソロバトルが楽しめました。

☆１４．ＤＲＵＭＳ　ＳＯＬＯ

　３分ほどやってから、バスドラを踏みながら熊谷さんが立ち上がります。そして
　上着を脱いで、客席に”立って立って！”と煽るではありませんか！　”力哉か
　お前は！”という声もなく（笑）、激しいソロにホールは盛り上がります！７分
　を超えるドラムソロに続いては、”ドン、ドンドドン、ドンドン、ドドン、”と
　いうイントロで…

☆１５．ＶＯＩＣＥ　ＦＲＯＭ　ＯＴＨＥＲＳ
　（”DRAMATIC”VRCL-2236 / Village Recordsより2002再発）

　この日のステージは、後半で（テキストで（爆））詳しく書きますが、ここしば
　らくのステージの中ではライティングによる演出がかなり組み込まれた物でした。
　×字型の白いビームライトが、キメに合わせて点滅して盛り上げます。（まぁ、
　これは序の口でした。もっと驚いたのがありましたから…）

☆１６．ＢＡＳＳ　ＳＯＬＯ

　前半はスイングっぽいソロでしたが、４分ほどしたらいきなり客席へ飛び込んで、
　乱入が始まりました。３階席から前に乗り出すお客さんもいましたねぇ。ソロの
　エンディングでは会場全体からかけ声が上がってました。このあたりで２階席も
　かなり盛り上がってきました…

　この日のステージは、カクテルライトとストロボライトが、こんな風に配置して
　ありました。これが、後半で効果的に使われると…

○　　○　　○　　　　　　　　　　　　　　○　　○　　○
　　　　　●　　　　　　　　　　　　　　　　●
　　　●　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●
　●　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　●
○　　　　　○　　　　　　　○　　○　　○　　　　　　　○　　○　　○
　●　　　　　　　　　　　　　◎　　　　　　　　　　◎　　●
　　　●　　　　　　　　　　　　　◎　　　　　　◎　　　　　　●
　　　　　●　　　　　　　　　　　　　◎　　◎　　　　　　　　　　●
○　　　　　○○　　○　　○　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○○　○
　　　　　●　　●　　　　　　　　　　◎　　◎　　　　　　　　　　●　　●
　　　●　　　　　　●　　　　　　◎　　　　　　◎　　　　　　●　　　　　●
　●　　　　　　　　　　●　　◎　　　　　　　　　　◎　　●

☆１７．ＧＬＯＲＹ　（”DRAMATIC”）
　［「J.LEAGUE LIVE」（テレビ東京制作）'93 1ST STAGE OPENING THEME］

　Ａメロに入ると、●印のライトと天井のライトが下から上にフラッシュ！いつも
　のような点滅だけのパターンに比べて、豪華さが違います(^^;。

☆１８．ＦＬＹ　ＴＯ　ＴＨＥ　ＳＵＮ　（”DRAMATIC”）

　ハデハデの曲が続いた後、「脳天を突き抜けるナンバーをお送りしましょう！」
　という向谷氏に合わせて、私も客席でタイトルコールしてしまいました^^;;。

☆１９．ＴＡＫＥ　ＣＯＵＲＡＧＥ　（”ANSWERS”）
　［「DIAMOND SOCCER」（テレビ東京＋ENGINE NETWORK制作）'94.4〜'95.3 OPENING］

　曰く「この曲３回続けてやったら死にます」（熊谷氏・談／ツアーパンフより）
　ツインペダルに暴れるギター、（キーボードがちょっと聞こえにくかったかな？）
　そして今度は○印の真っ白なストロボライトが

○→　○→　○　　　　　　　　　　　　　　○　←○　←○
　　　　　　↓　　　　　　　　　　　　　　↓
↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑
○　　　　　○　　　　　　　○→　○　←○　　　　　　　○　←○　←○
　　　　　　↓
↑　　　　　　　　　　　　　↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑
○　　　　　○○→　○→　○○　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○　○○

　こんな風に行ったりきたりしてみたり、

○→　○→　○　　　　　　　　　　　　　　○→　○→　○
　　　　　　↓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓
↑　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↑
○　　　　　○　　　　　　　○→　○→　○　　　　　　　○→　○→　○
　　　　　　↓　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　↓
↑　　　　　　　　　　　　　↑
○　　　　　○○→　○→　○○　　　　　　　　　　　　　　　　　　　○→○○

　ものすごい速さで走っていったりと、電光石火という言葉は、こういうシーンの
　ためにあるんじゃないかという思った演出でした！　コンサートの一週間ほど前
　に、これがラストにくるんじゃないかな…という予感がしましたが、当たってし
　まった^^;;。確かに前半でこれやったら死にかけるわな（笑）。
　爆発寸前の盛り上がりで本編が終わります。

　アンコールはいきなりあのカッティングで…

☆２０．ＡＳＡＹＡＫＥ
　（”Super Flight”,”Mint Jams”VRCL-2227 / Village Recordsより2002再発,
　　”Asian Dreamer”PCCR-00129 / PONY CANYON他）

　イントロはストロボライトが盛り上げ、２コーラス目では珍しく、ドラム・キー
　ボードのパートも原型のリズムをいじってみたりという。（賛否両論あるかなぁ、
　…と当時は思いましたが、後に”Asian Dreamer”のアレンジの原型に：筆者注）
　エンディングではナルチョと向谷氏が飛び跳ね（向谷氏は体操っぽかったかな？
　当然弾きながら）、３階席まで盛り上がりました。
　２回目のアンコールでは、向谷氏が３階席から順に”のってるか〜い！”と奇声
　いやおたけび（変わってないって^^;;）をあげたところで、「これでみなさん、
　すっかりお友達です。では、お友達ということでこの曲を」

☆２１．ＰＡＬ　（”ANSWERS”）
　［「DIAMOND SOCCER」（テレビ東京＋ENGINE NETWORK制作）'94.10〜'95.3 ENDING］

　そしてやってくれました、３度目のアンコール。ここで向谷氏やや神妙な面もち。

向谷＞今日はほんとにどうもありがとうございました。実はツアーの始まる前に、
　　　僕たちのプロダクションの社長（YAMAHA R&D出身の野村正氏：筆者注）が、
　　　亡くなってしまいました。今日はご家族の方も見えてるんですが、最後の曲
　　　は僕たちから社長に捧げたいと思います。きっと、天国で見てくれていると
　　　思いますので、それにぴったりのタイトルの曲じゃないかと思います。
　　　野村社長、聞いてください。
　そしてタイトルコールとともに、ステージは青と白のライトがともり、ＭＣの時
　以上に場内が明るくなり、私の大好きなこの曲でグランドフィナーレを迎えます。

☆２２．ＴＨＥ　ＳＫＹ　（”FULL COLORS”）

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　＜SET LIST＞　1994.06.06　＠東京・NHKホール
    1.A FINE DAY  2.DYNAMIC ROAD  3.SURF'S UP  4.SET SAIL  5.SWEET VISION
    6.SOMBRELO  7.JUSTICE  8.DAZZLING  9.大世界  10.FIGHTMAN  11.MESSENGERS
    12.COOL RAIN  13.FORTUNATE BREEZE  14.DRUMS SOLO  15.VOICE FROM OTHERS
    16.BASS SOLO  17.GLORY  18.FLY TO THE SUN  19.TAKE COURAGE
    [ENCORE]20.PAL  21.ASAYAKE  22.THE SKY 

　巧みな構成とパワフルな演奏で、”紅白”の何倍も素敵な２時間15分のステージ
は幕を下ろしました。エンディングでは、いつのまにか目の前にスタッフロールが
浮かんできて、思わず、「もっとがんばれ！　カシオペア！」と叫んでしまった、
コンサートでありました。


文字正人(QFG03621@nifty.com) with DynaBook from YOKOHAMA
1ST ON LINE: 1994/06/07 (PATIO #009)
LAST EDITED: 2007/04/03（GENEON ENTERTAINMENT（旧PIONEER LDC）発売盤の再発売に伴う修正）